頑張り過ぎてしまう兄
1月21日
義姉から兄の状況を知らせるLINEが来ました。
LINEの内容は、
- 「兄が言語のリハビリを頑張り過ぎて、でも思うように行かないことに落ち込んで、見ていてこちらも辛いです」
- 「夜になると分からんなぁ~と溜息が増えてくるので、もう休むように言うと、悲しい顔をする」
との内容でした。
兄は病院に入院中でもそうだったのですが、
リハビリとリハビリの間の僅かな休憩時間も言語のプリントにいそしみ、休憩をとらず頑張っていたそうなのです。
スタッフの方に少し休むように注意されるほどでした。
普通だと思っていたことが普通ではなかった
ある程度は言葉がなくても表情や身振り手振りで(とはいえ左手しか使えませんが)伝わることもあるかもしれませんが、
不自由なく自分の気持ちを伝えたり、人の言っていることを理解したい。文章を理解したい。
普通に話すこと、文字を読むこと、人とおしゃべりして笑うこと、意見を交わしたり、こういうありふれた日常の光景でさえ、恵まれていて幸せで素晴らしいことなのかと考えさせられます。
7月の兄との面会の合間、弟と昼食をとった際に、弟も言ってましたが、「普通に話したり、歩いたり出来ることに感謝しないといけないんだな、有難いことなんだなと思わされた」と。
兄がこの病気に罹り、兄の苦しんだり、頑張ったりしている姿を目の当たりにし、私たち家族は何か大切なことを兄に身をもって教えられているのでしょうか。
兄が失ったものは沢山あり、今取り戻そうと必死です。
しかし、私たち兄弟、家族は兄が失ったものと引き換えに大切なものを与えられたような気がしています。
兄も失っただけでなく、多くの人から与えられているものがあることに痛いほど感じていることと思います。
失語と音楽
1月22日
弟がリモートワークの日、兄の家で仕事をしました。
先日私が送ったyoutubeは再生出来ていなかったようなので、弟に再生をお願いしました。
その時の動画が送られてきました。
「真夏の果実」の弾き語り動画を見ているとことです。
- 弟:この人誰?
- 兄:えーっと、にがっ
- 弟:www にが?
- 兄:にがっき
- 弟:あんなに好きだったのに?
なんとか佳祐じゃない? - 兄:あ!あ、あ、えーっとね、 えーっと、ふな
- 弟:ふなばし佳祐じゃないww
頭の一文字あげよっか
「く」 - 兄:桑田!!桑田ですわ!桑田!
- 弟:そう!桑田
曲名 頭の一文字「ま」
もう一文字「な」 - 兄:まな、「まないた?」
- 弟兄:www
車の中でサザンを流したりすると、兄は歌っているそうです。(涙を流しながら。)
不思議ですね、よく知っている曲はすらすらと歌えるのです。
LINEビデオ通話で会社の方と繋がれました
この日の夕方
兄の会社の方からビデオ通話があったそうでうす。
「大丈夫だよ、待ってるからね!」と声をかけていただいたそうです。
弟が電話を代わり会社の方と話していると、兄の姿が消えており
切電後に義姉から、「あっちで泣いている」と聞かされました。
嬉しさ、感激、さみしさ、いろんな思いが複雑に沸き起こって溢れ出て来たのでしょうか。
コロナ禍の中、なかなかお会いすることが出来ない中、久しぶりにLINEビデオ通話で会社の方の顔を見て繋がれて。。。
「兄のことを忘れず、気に掛けてくださっている方がいる」というだけで兄にはとても心強いメッセージだったことと思います。
本当にありがとうございました!!
コメント
LINEビデオで対面した者です。7ヶ月ぶりに話せました。感動でした。
顔見た瞬間に「久しぶりッ」って言ったら「久しぶり」って返してくれました。久しぶりに会えて、話せてホントいい日でした。泣いてる彼についいつものノリで「泣くなぁ〜ッ」って言っちゃったね。。ゴメンね。
実は、、私も感動の涙腺がギリでした(笑)
また、話そうゼ!
モニター超しの人さん、LINEビデオありがとうございました。兄にモニター超しの人さんの優しさと、明るいエネルギーが届いて胸がいっぱいだったことと思います。兄は涙しながらも、元気づけられています。また明るいエネルギーを届けていただけると嬉しいです☆ありがとうございました!!