改めて初めて知った脳出血

何気ない会話から気づくこと

この日は、朝、兄とコーヒーショップに行きました。

二人でいろいろな会話をしました。

私の顔が半分しか見えていないと説明してました。

近距離だと麻痺側と反対の左目でみる範囲しか見えていないというのです。

離れると全体を見ることができるが、近距離で向かい合ったとき、半分しか見えていないようなことを言っていました。

半側空間無視という言葉は聞いたことがあります。

脳出血の後遺症で、麻痺側の半分が認識できず、歩行中に気づかないでぶつかったり、食事中にまだ麻痺側にもご飯があるのに気づかずに残してしまうなどの症状が見られるそうです。

しかし、兄にはそのような症状は無かったので、半側空間無視は無いと思っていました。

兄は失語症の後遺症があるので、まだまだ私たちに伝えることが出来ていない症状を一人で抱えているのかもしれません。

少しショックを受けながらも、楽しい時間を過ごして帰りました。

兄の異変

私は息子の塾の迎えに行き、帰ってくると

兄が笑顔で「お帰り」と言い、リビングで一人で字の練習をしていました。
その後一人で腕のストレッチを始めました。

「休まずに頑張ってるなあ」と思いながら、私が息子と話して兄から少し目を離していました。

兄の方を見ると、椅子に座って腕を組み右に上体と首をを反らして、ちょうど後ろにある窓を見ているようでした。

両目もめいっぱい右上をみている様子で、窓の方に何か気になるものがあるのかと、私も窓を見たのですが、特に変わったものはありませんでした。

窓を見ながら考え事をしているのだろうかと、もう一度顔を覗き込みました。

窓を見ているというよりも、何か違う異変を感じました。

慌てて「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」と大きい声で呼びました。

反応がありません。体も目も表情も変わりません。

「お兄ちゃん!しっかりして」と両ほほを叩きました。

「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」と体を叩きました。

反応がまったくありませんでした。

そこに居合わせた息子が祖父母(兄の父母)を呼びに行きました。その間もずっと、声をかけ続けたり顔を叩いたりしていました。

父母が救急車を呼びました。

救急車が来る間、私が兄の視線の先に移動して視線を合うようにして「お兄ちゃん」と言うと、我に返ったように顔が戻りました。

気が動転して一瞬の出来事のような気がしましたが、数分の出来事だったようです。

脳出血発症時の緊急手術中に兄が見てたもの

数日前、父が手術をして退院して、同じ病室の方が、手術中に三途の川を見たとことを聞きました。
そこで兄に、脳出血を発症し、緊急手術を受けていたときに何か見たか聞きました。

兄も川を見ていたそうなのです。

そのことが頭を過りました。

手術の時は二人の女の子が川をみている兄に、「そっちじゃない」と言ってくれたそうです。

でも、今回は川の向こうに連れて行こうとしているのだろうかと、本当に怖かったです。

いつも辛い状況でも笑顔でコツコツとリハビリを頑張っている兄を、なんでまた連れて行こうとするのかと切なく悲しくなりました。

救急車到着

救急車が到着して事情を説明しました。兄はその時には少しボーっとしている様子でしたが、意識を取り戻していました。

救急隊の方から名前を聞かれていました。いつもは名前は言えるのですが、この時は言えませんでした。

救急隊の方は「一過性の意識障害でしょう。」とおっしゃいました。

意識も戻っており、日曜日だったこともあり、コロナ禍で病院に着いてもすぐに帰ることになるかもしれませんが、病院に行かれますか?と聞かれました。

念のため病院に行くことを希望して、受け入れ先を探していただきました。

私も救急車に同乗し病院に着いていきました。

検査の結果

いくつか検査して、脳のCT画像を見ながら、先生は「症候性てんかん」でしょうとおっしゃいました。

脳出血や脳梗塞を発症した方にみられる「てんかん」なのだそうです。

ストレッチを直前にしていたこともあり、ストレッチや自主リハビリについて続けていいものか聞きましたが、それは関係ないので続けた方がいいと言われました。

脳に損傷を受けているので、誤った信号が出てしまうことがあり、その結果意識障害やけいれんを起こすのだそうです。

今後このような時はどのように対応すればいいのか聞きました。

通常は数分で治まるが、続くようなら救急車を呼ぶようにとのことでした。

後でネットで調べてみましたが、「慌てずに発症からの時間を測り、5分経っても症状が治まらない場合は救急車を呼ぶ」とのことでした。

薬を処方されました。

これから「症候性てんかん」と付き合っていくことになるのか、今回限りで、もう起こることはないかはこれから見ていかないと判断できないそうでした。

自分で歩けるようなら家に帰り、歩けないようなら入院しましょうと言われました。

もう兄は入院にうんざりだろうから、歩けるといいなと思い兄に近寄ると、
私の顔を見て恥ずかしそうに笑って見せて、しっかり歩けたので安心して病院を後にしました。

↑翌日の散歩の写真です。

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コメント

  1. ヒヤッとしました。
    既知の症状だったようで一安心ではありますが、正直、怖いですね。翌日の散歩中の顔に安堵です。
    持ち前の問題には前向きに当たって行く姿は相変わらず、がんばれー✊‼️

    • B型会会長さん、コメントありがとうございます!
      勉強不足で「症候性てんかん」というものを知らなかったので、とても動揺しました。
      今は処方された薬を飲んでいます。薬でコントロールして、症状が出ないといいのですが、
      また出たときには落ち着いて対処するようにしたいと思います。

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