失語症当事者会を見学に行きました

二の足を踏んでいた失語症当事者会

帰省してからほとんど家族とばかり過ごしている兄です。

毎日毎日同じルーティンをしてたまに実戦リハビリと称しコーヒーを飲みにいったり買い物をしたりして過ごしていました。

兄は毎日毎日言語が言語がと言っていましたが、ここのところ表情がうかない様子でした。

行き詰まりを感じてきていました。

家族以外の人と話す機会はありますかと、自費リハビリを見学に行った際に言語聴覚士さんから聞かれたと聞いてから、失語症友の会の存在が気になっていました。

以前にも調べたことがあるのですが、現在兄が居る実家の近くにはそのような会が無いようで、選択肢から除外していました。

今回改めてネットで失語症友の会を検索

いくつか同一県内で友の会が存在しているようでした。

比較的近く年齢層が若い方もいる会へ問い合わせることにしました。

問い合わせ先へ電話をかけると、電話に出られた方も失語症のようでした。

年を召したおばあちゃんが「私も失語症だからごめんなさいね。」と明るく対応してくれました。

案内してくれたカツ子さん

当日最寄りの駅まで電話で対応していただいたおばあちゃんが迎えに来てくださいました。

小柄で笑顔の優しそうなおばあちゃんでした。

名刺のお名前を拝見し、思い出したのですが。

失語症支援者養成講座に来られていた方だと思いました。

戦争を経験されたことをお話されていた「カツ子」さんでした。

駅から開催されている場所までは少し公園の中を歩くのですが、そのカツ子さんも失語症当事者であり少し右麻痺もあるようでした。

小さ目ですが沢山中に入って、いかにも重そうなトランクを左手で押していたのですが、砂利道をガタガタ押して大変そうだったので「持ちましょうか?」と声をかけました。

おばあちゃんは笑顔で「杖代わりだから」と言いました。

「重そうなトランクですね。」

「資料が入ってるからね。」

カツ子さんも失語症ですが、たまに言葉に詰まることはあるものの、コミュニケーションは十分とれます。

施設の建物はエレベーターが無く階段で2階へ上がりました。

上がるとき、右手は手摺を握れるようでしたが、左手でそのトランクを一段づつ上げています。

さすがに私もトランクを支えようと手を出してしまいましたが、小柄で明るいおばあちゃんの逞しさには脱帽でした。

活動内容

会に来られていたのは11人の当事者の方とボランティアの女性1名でした。

いつもは言語聴覚士さんがいらっしゃるそうですが、その日は来られていませんでした。

来られていた当事者の方は兄よりもお年を召した方がほとんどと、兄と同世代位の方が一名いました。

会の運営は当事者の方がしており、言語聴覚士さんやボランティアの方は補助的な役目をされているそうです。

週に1回10時から14時までで弁当持参とのこと。

その日はお昼まで参加しました。

自己紹介

順番に名前を言う

準備体操

首を回したり、肩を上げ下げしたりするストレッチ

数字を言う

1から200まで載っているプリントをみながら数字を皆で読んでいく

九九

1の段から9の段まで順番に書かれてあるプリントを見ながら皆で読んでいく

あいうえおの発声練習

「あえいうえおあお」の発声練習がプリントされており、それを見ながら順番に一人が言って、その後皆で繰り返す

兄の番のとき、兄は平仮名を一文字一文字読めていました。

読書

いくつもの詩や短い文章がプリントされたものがファイリンぐされており、一人一人に配られました。

みなさん順番に1ページずつ読んでいきます。

皆さん比較的スムーズに読まれていました。詰まるときはボランティアの方や隣の席の方が手伝いながあ読んでいました。

兄は結構大変で、私と一緒に読みました。

兄が読んだのは芥川龍之介の「蜘蛛の糸」でした。

家では文章を読む練習はしていないのでとても刺激になりました。

その後は近況報告などのお話がいいか、祝日の確認がいいか、プリントがいいか

兄に決めてもらうということで聞かれ、「プリント」と答えていました。

読書ファイル

プリント

プリントはお金の問題でした。

千円札や小銭がいくつか描かれていて、どちらが多いでしょう。という問題でした。

兄は得意な様子でした。

その後簡単なナンプレやクイズをしました。

会の方から話しかけられたり、家でやらない読書やナンプレなどもして刺激を受けることが出来たと思います。

お金の問題

当事者の方との交流が刺激になれば

雰囲気は和気あいあいとしており、ボランティアで来られていた方も明るくて雰囲気が良かったです。

読書のあと、向いの席の方が「私たちも最初から読めた訳じゃないんですよ、ここに来て読んでいくうちにだんだん読めるようになってきたの。」とおっしゃいました。

私たちはお昼に退出させていただきましたが、みなさんはこの後昼食を食べ14時まであります。

読書の続きや歌を歌うとのことでした。

兄としてはもっと同世代の方と集まりたかったというのがあるのか、次回どうする?と聞いた時にすぐに答えませんでしたが、

家で家族とばっかりいるより出た方が上達早いと思うよと説得しました。

次からは私は入らないから、一人で揉まれた方が刺激になるからと言いました。

週に2回の自費リハビリも遠方なので、少しハードスケジュールになることが気になるようでしたが、行ける時に行くというスタンスで始めていきたいと思います。

帰り道

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コメント

  1. こんにちは!
    失語症友の会 良い刺激になったのですね〜昼食を挟んで午後もあるのは あたらしい世界に飛び込むのにはかなりハードルが高いですね!

    お兄様の心の負担なく通えるといいなぁと祈ってます。

    我が家の言語リハビリは月に2回の訪問リハビリ 昼食後の私との30分ほどのリハビリです。 その際 無料アプリの「コミュハ」を使用して呼称や動作説明をしてもらってます。またダイソーの「大人のいきいき脳ドリル」を使用し計算問題をしたり 日記を書いてもらってます。(3行ですが)また、失語症の訓練教材という本を購入し 拗音 モーラ語 促音 擬音などを私が言い書き取りもしています。これは最近やっとできるようになりました。
    我が家も家族だけのコミュニティでの生活ですが 自費リハビリ 通所介護事業所のリハビリ 鍼灸院と会話せざるおえない状況で 少しずつ言葉が増え会話のキャッチボールが少しずつできるようになってます。

    あんなに熱心に新聞を読んだり 言語を気にしているお兄様 きっと絡まっている糸が優しく解けていきますよー
    祈ってます。

    我が夫も言語って気にしてくれるといいなぁ〜

    • JYUNKOさん、こんにちは(^^)/

      早速「コミュリハ」チェックしてみました。
      兄が気に入ったようで、今横でやっています。

      JYUNKOさんのリハビリ素晴らしいですね!!
      とても勉強されているんですね(*’▽’)
      耳から聞いたことを書き取る練習もしていなかったので、兄にもしてみようと思いました。

      会話せざる負えない状況は会話向上に必須ですね。
      旦那さん、すごく前進されてますね!
      兄も失語症友の会で揉まれて少し長い時間ですが、取りあえず肩ひじ張らずに試してみてもらいます♪

      • コミュハ お兄様が気に入ってくださり良かったです。😊
        妹さんからいつもありがたい情報を発信していただいてるので 少しでもお役に立てて嬉しいです。

        音読は新聞の一面の大きな見出しを読んでもらってます。
        たまに絵本(今は0〜2歳児に読み聞かせしてた絵本 日本語 英語)も音読してもらってます。
        コミュハばかりだとマンネリ化するので 主人の好きな歌をYouTubeでカラオケもします。構音障害もかなりあるので声を出す練習も兼ねてます。お兄様はきれいな発音されてますものね〜

        今 きれいなお月様が出てたので お兄様と主人の回復をお願いしました。

        • JUNKOさん、返信遅れてすいません(>_<) 新聞の大きな見出しを読むのっていいアイデアですね。 真似させていただきたいです☆ 音読、英語もですか!! すごい♪ お月様パワー、いただきます(*'▽') ありがとうございます。

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