学校は社会の縮図

子供の学校と大人の社会

2年ほど前から子供の小学校のPTA活動等色々と学校へ行く機会が多くなりました。

その中で社会に通じる色々な場面を目にすることがありました。

小学校、中学校には支援学級という個別の支援を必要とする子たちが学ぶ教室があります。

最近では支援学級に在籍する子の人数が増えてきており、子供が通う学校も支援学級の教室が1クラス増えました。

不登校の子の人数も右肩上がりで増え続けています。

私の子供が通う学校にも不登校の子が1クラスに1人の割合でいます。

支援学級に在籍する子も不登校の子も他人事では無くなっており、いつ誰の子供、孫、姪、甥がなってもおかしくない時代になっているのではないでしょうか。

それは大人の障害にも言えることだと思います。

悩める子供たち

私の子供も学校へ行きづらい時期がありました。

その時期は

本人も出来ることなら皆と同じように学校へ行きたい。でも行けない。

そんな自分を自分で責め、後ろめたく思う気持ち、罪悪感で暗闇の中にいるような感覚を抱いているのです。

そんな辛い日々でも、お友達はいつものように変わらず下校後に家に遊びに来続けてくれました。

学校に来て欲しいということもなく、自然に一緒にゲームをしたり、料理をしたり公園へ行ったりして遊んでいました。たまに学校の面白い話なども聞かせてくれていました。

ある日起きた学校でのショッキングな出来事

逃げ場所として支援学級を利用させていただき、交流学級(通常のクラス)にも行けるようどちらにも席を用意してもらいました。

ある日家に遊びに来てくれたお友達からショッキングなことを聞かされました。

「●●ちゃんの席、無いよ。」

「先生になんで席が無いのか聞いたけど、知らんと言われた。他の男の子もなんで無いのか聞いたけど先生は無視していた」

娘は「じゃあもう学校行かなくていいやん。」と強がっていました。

席が無くなっていたのはお友達も在籍する通常のクラスです。

私は担任に電話して事実を確認しました。ですが担任は何がいけないのか理解出来ていないようでした。教室に机を入れて欲しいなら入れておきます。と言いました。

実際のところ娘の席は廊下に2週間ほど出され、机の上には水槽を置かれていたそうです。

クラスの子が娘の席が教室から無くなっていることに気付き先生になぜなのか問うてくれたことが、今になってどれほどの大きな救いになったことかと思います。

子供たちは大人の表情や言動をよく見ているし、敏感に感じています。

お友達が見て見ぬふりをしなかったことで、娘は勿論ですが同じように違和感を感じていた子たちもきっと救われたのではないでしょうか。

なぜなら、自分も休みが続いたら同じように席を出されてしまい、周りの子も何も黙って受け入れるのだろうと感じてしまうからです。体調を崩しても安心して学校を休むことが出来なくなりますよね。そして、そのようなクラスで皆安心して学ぶことが出来るでしょうか。

学校と話し合い、娘は学校に行きたいけど行けないこと、苦しんでいること、娘の気持ちを理解してもらうよう努めました。

学年が上がり新しい担任の先生にお願いしました。

「娘を受け入れてくれるクラスの雰囲気作りをお願いしたい」と。

私も学級懇談会で娘は本当は学校が好きでクラスの子ともっと仲良くなりたい気持ちがあること。

思い出を一つでも多く作ってもらいたいと願っていることをクラスの保護者の方々にお伝えしました。

担任の先生はクラスの皆に娘のことを説明してくれたそうです。

そして「先生の今年の目標は○○ちゃんがクラスに入れるようになることです。」と皆に言っていたそうです。

お昼の給食の時間娘のいる支援学級に普通級のお友達が来て一緒にたべさせていただくなどの配慮をしていただきました。

子供たちの世界

クラスの子たちは皆、娘と給食を食べたいと手を挙げるのだそうです。とっかえひっかえ色々な子が娘と給食を食べに支援級へ来てくれます。

そうしているうちに娘も学校へ行ける日が増え通常のクラスに入れる日も出てきました。

担任の先生の今年の目標は子供たちが1学期中に難なく叶えてくれました。

色々な本人の困り感はまだありますが、学校の先生や同級生から認めてもらえていること理解してもらえていることが自分はここにいてもいい存在なのだという安心感に繋がっているのだと思います。

困ったときは助けを求めれば誰かが助けてくれるという安心感も少しずつ育ってきていると思います。

不登校のいない大空小学校を作られた木村康子先生のお言葉をお借りするなら、「周りの子の成長が鍵になる」私もそう学びました。先生方も一人で問題を解決しようとするのでは無く問題があれば皆で相談し助け合ってチームで解決する雰囲気作りをされているのだそうです。

大人の世界

兄がいる大人の世界と私の子がいる子供の世界が重なって見える時があります。

傷病休職中に兄に同じ会社で働く弟が届けてくれたたものがあります。

発症前に兄が届け出ていた特許が先日認可されたことを伝える通知とそのお手当のお知らせでした。

どのような気持ちで兄がそれを見つめているのか私には知る由もありませんでした。

復職については現在の会社には障害を負った兄を受け入れられる部署は残念ながら無いそうです。

障害は他人ごとではない

子供たちが通う学校の支援学級で一緒に給食を食べたいと来てくれる子、そんな子達を見ている子、支援学級の存在に気付いていない子。。

この子たちは大人になったとき、どのような社会を作っていくのでしょう。

兄にも娘のお友達のように手を差し伸べてくださる方が沢山います。

お友達、会社の方々、障害になってからお世話になっている言語聴覚士さんや施設の方々

大人の私ですがまだまだ子供から学ばされること、兄から学ばされることが沢山あります。自分はまだまだ未熟であることを思い知らされています。

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コメント

  1. ご無沙汰してます。じゅんこです。
    母親として悶々とした辛い日々が続いたのですね。
    我が息子は中学の教師をしております。支援級の担任も経験しております。娘さんが進級した際の良き担任のように息子はできているのだろうか?心配になりました。
    お兄様 復帰が叶わなかったとのこと お兄様のお気持ちを思うと辛く感じます。
    我が夫は痙縮が強く未だ1人散歩もできず今リハビリ入院をしております。
    お互いに良い方向へ向かうよう願います。

    • じゅんこさん、コメントありがとうございます。
      息子さん教師されてるんですね!
      支援級も経験されているなんて、経験豊富できっと少数派の子にも気を配れる素晴らしい先生なのですね。
      旦那さまは痙縮が強くリハビリ頑張られているんですね。
      良い未来を想像しながら応援しましょう(^^)/

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